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片山 芳則
Journal of Synchrotron Radiation, 8(Part2), p.182 - 185, 2001/03
最近、同一液体における異なった構造の存在の可能性が関心を集めている。二つの異なる液体構造間の急激な変化を調べるにはその場観察の手法が欠かせない。X線吸収微細構造(XAFS)の高温高圧下への適用は、このような研究に対する新しい手法の一つとなる。われわれは液体セレンのXAFSを圧力10GPaまで、温度1000K以上まで測定することに成功した。液体セレンは常圧では半導体であるが、高圧では、ある境界で半導体金属転移を起こす。この境界は約3.6GPaで液体-液体-固体三重点を持つと報告されている。われわれは、この圧力以上では、EXAFS振動が融解に伴い大きく減少するのに対して、それ以下の圧力では融解してもあまり変化しないことを見いだした。低圧の温度変化でも、同様の異常が見られた。この結果は、この転移に、共有結合が弱くなったり切れたりするような構造変化が伴うことを示している。